不妊治療をわかりやすく

実は体外受精は一般的になってきています。体外受精とは?

2017/07/01

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もう珍しいものではない「体外受精」

一昔前までは、体外受精というと、非常に珍しい治療法というイメージがありました。
しかし、近年では、晩婚化などの影響を受けて体外受精をする人が増えてきています。
日本産婦人科学会の集計によると、2014年の総出生数は約100万3500人で、そのうち4万7322人が体外受精によるものだそうです。
つまり、約21人に1人の子供が体外受精により出生したことになるわけです。
このように、体外受精はもはや珍しい治療法ではなく、私達の身近なものとなっています。
しかし、その一方で、どんなケースで適応されるのか?どんなことをするのか?どれくらい費用がかかるのか?など、詳しいことはよく知らないという方がまだまだ多いという事実もあります。
そこで今回は、私達の身近なものとなった体外受精について、詳しくご紹介していきたいと思います。

 

体外受精(IVF)とは?

体外受精とは、通常は体内で行われる受精を体外で行い、できた受精卵を培養後に子宮内に戻す治療法です。
受精卵を2~3日培養した後で子宮内に戻す「胚移植(IVF-ET)」、受精卵を5~6日程培養して胚盤胞の状態まで成長させてから戻す「胚盤胞移植(IVF-BT)」、一時的に受精卵を凍結させホルモン補充などで母体の子宮内膜を整えてから戻す「凍結胚移植(FET)」の3つの方法にわけられます。

 

どんなケースで適応される?

以下のケースで体外受精が選択されます。

  • 卵管が閉塞している
  • 卵管が卵子を取り込めない(ピックアップ障害)
  • 精子抗体が多くある
  • 重度の乏精子症や精子無力症
  • 高齢
  • 原因がはっきりしないが、タイミング法や人工授精では妊娠しない・妊娠の見込みがない

 

どんな流れで行う?

体外受精にはいくつかの流れがあり、個人差もあります。
以下に示すのはその一例ですが、大きく8つのステップにわかれ、女性の生理周期に合わせてスケジュールが組まれています。

  1. 高温期4、5日目頃:体外受精準備のため、高温期を少し延長させる薬を服用します。
  2. 生理開始2、3日目頃:内服薬や注射で卵胞を育てます。
  3. 生理開始5~10日目頃:超音波やホルモン検査をして、採卵日を決めます。
  4. 生理開始10~14日目頃:膣内に器具を入れて採卵します。また、採卵日と同日に精子採取も行います。精子採取は専用容器に射精する方法で行われ、射精された精子は遠心分離器により選別されます。
  5. 精子と卵子を一緒にして培養します。
  6. 採卵2~6日目:良好な受精卵=胚を、カテーテルを用いて子宮内に移植します。
  7. 黄体ホルモンを内服や注射して、胚の着床や発生を助けます。
  8. 採卵14~17日:妊娠判定

 

妊娠する確率は?

体外受精で妊娠する確率は、年齢や病院ごとに差がありますが、おおよそ20~40%と言われています。

 

費用は?

体外受精には保険が適応されないため、費用が高額になります。
胚移植、胚盤胞移植、凍結胚移植のどの方法を選ぶかや、どういった流れでどんな投薬をするかなどによっても差がありますが、1回行うのに約10~100万円かかると言われています。
ただし、自治体によっては、一部の費用を負担してくれるところもあるので、一度確認してみると良いでしょう。

 

障害児が産まれやすい?

人の手が加わるので障害児が産まれやすいのでは?と思う方も多いようですが、実際には、自然妊娠と体外受精では障害児が産まれる確率に大きな差はないそうです。

体外受精は労力も、時間も、お金もかかるものですが、それだけのものをかけてでも、妊娠したいと思えるのは素晴らしいことではないでしょうか。
苦労の先にある喜びは、きっと大きなものなはずです。
今回の内容を参考に、強い気持ちで体外受精に取り組んでいただければと思います。

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